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化学:逐次的Csp3–C結合形成の自動化

Nature 604, 7904 doi: 10.1038/s41586-022-04491-w

全自動合成化学は、オンデマンドで小分子を広く合成することによって、この分野を大きく変えると思われる。しかし、自律的に実行できる反応はまだ限られている。Csp3–C結合の立体特異的形成を自動化することによって、多くの重要なタイプの機能性有機分子を得る機会が広がると考えられる。これまで、メチルイミノ二酢酸(MIDA)ボロネートがCsp2–Csp2結合形成の調整に用いられ、多くの小分子の合成を自動化する効果的な構成要素となっていたが、これらは立体特異的なCsp3–Csp2結合やCsp3–Csp3結合の形成反応には適合しない。今回我々は、超共役性と立体化学の調整によって、こうした条件に対して安定な、新しいクラスのテトラメチルN-メチルイミノ二酢酸(TIDA)ボロネートが得られることを報告する。電荷密度解析の結果、電子密度の再分布によって、N–B結合の共有結合性が高まり、その結果、その加水分解が弱まることが明らかになった。カルボニルπ面の補完的な立体遮蔽によって、求核試薬に対する反応性は弱まる。一般化された自動合成に不可欠なイミノ二酢酸ケージの特異な特徴は、TIDAボロネートによって保持される。そしてこれにより、Csp3–Csp2結合やCsp3–Csp3結合の立体特異的形成の自動化を通した天然物の合成など、自動合成を用いたCsp3ボロネート構成要素の組み立てが可能になった。これらの知見によって、ますます複雑になるCsp3に富む小分子が自動合成を通して得られるようになるだろう。

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