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炎症:サイトカイン放出阻害剤CRID3に結合したNLRP3十量体の構造

Nature 604, 7904 doi: 10.1038/s41586-022-04467-w

NLRP3は細胞内にあるセンサータンパク質で、外因性や内因性の多様な刺激によって活性化されると、インフラマソームの形成とピロトーシスを引き起こす。しかし、NLRP3のコンホメーション状態や、拮抗的に働く小分子が作用する分子レベルの仕組みについてはほとんど分かっていない。今回我々は完全長ヒトNLRP3について、その天然型と、阻害剤CRID3(別名MCC950)と形成した複合体のクライオ電子顕微鏡構造を報告する。ADPが結合した不活性なNLRP3は、絡み合ったロイシンリッチリピート(LRR)ドメインのホモ二量体5つからなる十量体であり、背中合わせになっているホモ二量体は五量体の形をとっている。NACHTドメインは、この球状構造の軸の頂端部に位置している。また、1つのpyrinドメイン二量体が、LRRケージの内部に形成されている。相対する2つのLRRドメインの凹状部位間の分子的接触は、LRRのtransitionセグメントから伸びる酸性ループによっている。CRID3の結合は、NACHTドメインとLRRドメインの相互の位置関係をかなり安定化させている。CRID3は裂け目に結合し、NACHTの4つのサブドメインとLRRのtransition領域を結び付けている。CRID3の中央にあるスルホニル尿素基は、NLRP3のヌクレオチド結合ドメインのWalker Aモチーフと相互作用し、2つのアルギニン残基の間に挟まれていて、これによってCRID3に対してNLRP3が特異性を示す理由が説明される。この重要な治療薬の結合部位が決定されたことで、自己炎症性疾患と自己免疫疾患の治療や合理的な薬剤最適化を行うためのNLRP3特異的な標的化が実現できるだろう。

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