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心理学:他者について知ると自身の匿名性の感覚が減少する
Nature 603, 7900 doi: 10.1038/s41586-022-04452-3
社会的つながりは対称的だと思われることが多いが、必ずしもそうではない。例えば、互いに面識のない2者の間で、一方が他方についてより多くを知っているという状態はあり得る。我々は、人々がこのような非対称性を見落としているのかどうか、そしてそれが人々の認識や行動にどのような影響をもたらし得るのかを調べた。本論文で我々は、人々が他者について自分の方が多くを知っている場合、他者のほうが自分についてより多くを知っていると考える傾向があることを示す。9つの実験室実験全体を通じて、被験者が面識のない他者についてより多くを学ぶと、その被験者はその他者も自分についてもっとよく知っているかのように感じて、その他者が自分の行動にもっと慣れているかのように振る舞った。その結果、被験者は既知の他者に対して、より正直であった。我々はさらに、これを米国ニューヨーク市での現場実験で検証した。この実験では、地域の警察官についてのありふれた情報を住民に伝えた。この介入により、住民たちは警察官が違法行為についてよく知っていると考えるようになり、犯罪が減少した可能性さえあることが分かった。我々の匿名性の感覚は、他者が自分について何を知っているかだけでなく、自分が他者について何を知っているかによっても変わるようである。

