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自己免疫疾患:双生児研究から明らかになった、多発性硬化症における非遺伝性の免疫撹乱
Nature 603, 7899 doi: 10.1038/s41586-022-04419-4
多発性硬化症(MS)は中枢神経系の慢性炎症性疾患であり、その根底にある遺伝的リスク因子や環境的な誘因は部分的にしか解明されておらず、それらの相互作用も明らかになっていない。今回我々は、遺伝的素因と環境要因の影響を解明するために、MSの一卵性双生児不一致例61組で末梢免疫シグネチャーを調べた。補完的な多モードのハイスループット技術および高次元単一細胞技術を、データ駆動型計算ツールと共に用いることで、MS双生児の単球クラスターにおける炎症性への移行と、IL-2に過剰応答する過渡的なナイーブヘルパーT細胞集団の出現が、MS関連の免疫変化であることが突き止められた。健康な一卵性双生児の組と二卵性双生児の組について、免疫プロファイルに関するデータを統合することにより、ナイーブ表現型を示すヘルパーT細胞によるCD25発現の相違は、主に遺伝的影響と共通の初期環境の影響によって生じると推定された。それにもかかわらず、MS双生児に見られるヘルパーT細胞の増殖は、非双生児のMS患者でも上昇しており、個人の遺伝的構成とは無関係に出現していた。これらの細胞は中枢神経系ホーミング受容体を発現していて、CD25–IL-2軸の調節異常を示し、それらの増殖能はMSの重症度と正に相関していた。総合すると、我々の拡張した双生児研究のマッチドペア解析によって、遺伝的および環境的に決定されるMS関連免疫シグネチャーの特徴の識別が可能になった。

