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エネルギー科学:結晶粒表面の不動態化を改善した全ペロブスカイトタンデム太陽電池

Nature 603, 7899 doi: 10.1038/s41586-021-04372-8

全ペロブスカイトタンデム太陽電池は、単一接合太陽電池の効率限界を超える見込みがある。しかし、これまでのところ、最高性能の全ペロブスカイトタンデム太陽電池の認証効率は、単一接合ペロブスカイト太陽電池のものより低い。タンデム太陽電池で高い光電流密度を達成するには、厚い混合Pb–Sn狭バンドギャップサブセルが必要だが、これは、Pb–Snペロブスカイト内のキャリア拡散長が短いために困難である。今回我々は、アンモニウムカチオンで不動態化した拡散長の長いPb–Snペロブスカイトを開発し、厚さ約1.2 μmの吸収体を持つサブセルを可能にした。分子動力学シミュレーションによって、広く用いられているフェネチルアンモニウムカチオンは、ペロブスカイトの結晶化温度では表面欠陥サイトに部分的にしか吸着しないことが示された。この不動態化剤の吸着は、ペロブスカイト表面と不動態化剤の相互作用がフェネチルアンモニウムの場合よりも強い4-トリフルオロメチル-フェニルアンモニウム(CF3-PA)を用いることで促進されると予測される。我々は、前駆体溶液に少量のCF3-PAを添加することによって、Pb–Snペロブスカイト内のキャリア拡散長を2倍の5 μm以上に増大させて、Pb–Snペロブスカイト太陽電池の効率を22%以上に向上させた。我々は、全ペロブスカイトタンデム太陽電池において、26.4%という、最高性能の単一接合太陽電池の認証効率を上回る認証効率を得た。封止タンデムデバイスは、周囲条件、1 Sun照射、最大出力点で600時間動作させた後も、初期性能の90%を超える性能を維持していた。

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