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微生物学:抗生物質に対する持続生残性における普遍的な物理的老化の動態の観察
Nature 600, 7888 doi: 10.1038/s41586-021-04114-w
細胞は、ストレス応答によって、特定の経路を活性化することで外的条件の変化に適応できる。今回我々は、制御された応答を起こすには強過ぎるが致死的ではない急性ストレスにさらされた、単一細胞の動態を調べた。その結果、細菌の増殖が、強力な阻害剤への急性で一過性の曝露によって停止した場合、細菌が再び増殖する動態の統計値は、基盤となる分子的相互作用の詳細の大半を無視する細胞ネットワークのモデルによって予測できることが明らかになった。この同じストレスが、突然あるいは徐々に加わると、全く異なる回復動態につながり得ることが観察された。数千の細胞での、ストレス曝露後の再増殖の動態の測定により、このモデルが抗生物質に対する持続生残性(antibiotic persistence)の測定結果を予測できることが分かった。我々の結果は、抗生物質に対する持続生残性の普遍的な表現型に加え、これを特定の遺伝子に結び付ける試みの難しさを説明する可能性がある。より一般的には、我々の手法は、ストレス下においては、調節された状態(細胞が迅速な回復に向けて準備されている)と急性ストレスによる破綻した細胞状態(細胞が遅く不均一な回復動態を示す)という、2つの異なる細胞状態が観察され得ることを示唆している。この破綻した状態は、特定の経路の活性化ではなく、大規模なランダムネットワークの一般的特性によって説明できる可能性がある。この破綻状態をよりよく理解することで、ストレス下にある細胞の生存や進化が新たな観点から見直されるかもしれない。

