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免疫学:食餌中のアミノ酸から共生微生物によって作られる宿主免疫調節性脂質
Nature 600, 7888 doi: 10.1038/s41586-021-04083-0
共生微生物相に由来する小分子は、腸管免疫の成熟と調節に非常に重要な役割を果たしている。しかし、宿主–微生物相環境で免疫発達を制御する分子機構についてはほとんど分かっていない。今回我々は、標的リピドミクス解析と合成的手法を用いて、ヒト共生微生物であるバクテロイデス属細菌Bacteroides fragilisに由来する免疫調節性α-ガラクトシルセラミド(BfaGC)の多面的な研究を行った。BfaGCの特徴的な末端分岐は、宿主の腸でB. fragilisによって取り込まれた分岐鎖アミノ酸が組み込まれた結果であることが分かった。分岐鎖アミノ酸を代謝できないB. fragilisのノックアウト株では、BfaGCの分岐が減少しており、この変異株のみを定着させたマウスでは、大腸でのナチュラルキラーT(NKT)細胞の調節が損なわれたことから、構造特異的な免疫調節活性の存在が示唆された。BfaGCのスフィンガニン鎖の分岐は、NKT細胞活性化の重要な決定因子であり、これが、特異的な免疫調節性の遺伝子発現シグネチャーとエフェクター機能を誘導する。CD1d–BfaGC–NKT細胞受容体複合体の共結晶構造解析と親和性解析から、BfaGCがCD1d制限リガンドとして相互作用することが確認された。本研究は、内生代謝物と、食餌、微生物相、免疫系の相互作用による免疫調節の制御の構造レベルと分子レベルの基本的枠組みを示している。

