Article

材料科学:本質的に伸縮可能な高周波ポリマーダイオード

Nature 600, 7888 doi: 10.1038/s41586-021-04053-6

本質的に伸縮可能な皮膚のようなソフト電子デバイスは、高度なパーソナルヘルスケア向けの次世代の遠隔医療や予防医療の実現に不可欠である。最近、本質的に伸縮可能な導電体や半導体が開発されたことで、機械的に非常にロバストな皮膚密着型の電子回路やオプトエレクトロニクスデバイスが可能になった。しかし、それらの動作周波数は、100 Hz未満に制限されており、多くの用途に必要な周波数よりはるかに低い。今回我々は、伸縮性の有機材料やナノ材料を用いた、13.56 MHzという高い周波数で動作できる本質的に伸縮可能なダイオードを報告する。この動作周波数は、ベースキャリア周波数が6.78 MHzまたは13.56 MHzのRFID通信を用いたソフトセンサーやエレクトロクロミックディスプレイピクセルのワイヤレス動作用として十分に高い。これは、理論に基づく材料設計とデバイス工学を組み合わせることで達成された。具体的には、我々は、高周波動作の厳しい要件を満たすことのできる、伸縮性のアノード、カソード、半導体、カレントコレクターを開発した。さらに我々は、今回のダイオードを伸縮性のセンサー、エレクトロクロミックディスプレイピクセル、アンテナと一体化させて伸縮性ワイヤレスタグを実現することによって、その動作の現実的な応用可能性を示す。今回の研究は、皮膚のようなウエアラブル電子デバイスの機能と性能の向上の実現に向けた重要なステップである。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度