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環境化学:水銀安定同位体によって制約される大気から海洋への供給源

Nature 597, 7878 doi: 10.1038/s41586-021-03859-8

ヒトの有毒な水銀(Hg)への曝露は、主に魚介類の消費によるものである。地球システムモデルでは、海洋生態系中のHgは、大気からのHg(II)の湿性沈着と乾性沈着によって供給されており、気体Hg(0)の取り込みの寄与はその3分の1であることが示唆されている。しかし、海洋のHg(II)沈着とHg(0)のガス交換に関する観測はほとんどなく、示唆されているHg(II)沈着の重要性は十分に絞り込まれていない。今回我々は、大西洋と地中海の表層と深部の海水における全Hg(tHg)の初めてのHg安定同位体測定の結果を提示し、これらを用いて、大気からのHgの沈着経路を定量化した。観測されたtHg同位体組成は全体的に似ており、Δ200Hgシグネチャーの中央値は0.02‰と、大気からのHg(0)とHg(II)の沈着の端成分の間であった。Δ200Hg同位体質量平衡を用いて、海水のtHgは、42%(中央値;四分位範囲24~50%)の大気Hg(II)の総沈着と58%(50~76%)のHg(0)の総取り込みの混合によって説明できると見積もられた。我々はまた、粒子状Hg、堆積物、生物相を含む、さらなる全球海洋Hg同位体データを測定・収集し、高緯度域で海洋のHg(0)取り込みがより大きいことを示す、緯度方向のΔ200Hg勾配を観測した。今回の知見は、海洋による全球の大気中Hg(0)の取り込みがHg(II)沈着と同等であることを示唆しており、これは大気中のHgの分散と海洋生態系の回復に関する我々の理解に影響を与える。

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