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がん:がん遺伝子のin silicoでの飽和変異誘発
Nature 596, 7872 doi: 10.1038/s41586-021-03771-1
がん遺伝子の優れたカタログがあるにもかかわらず、腫瘍発生を促すこれらの遺伝子の特異的な変異を腫瘍タイプ全体で明確にするという問題はほとんど解決されていない。その結果、腫瘍全体でがん遺伝子に見つかっているほとんどの変異は、腫瘍発生における重要性が分かっていない。我々は、数千の腫瘍で観察された変異(個体や組織を超えて再現されるそれらの発がん性を調べる自然実験)を用いて、この問題を解決できると提唱する。これらの変異から、それぞれのがん遺伝子や組織の腫瘍発生機構を表す特徴を計算して用い、これらの機構をカプセル化した機械学習モデルを構築できるかもしれない。本論文で我々は、185の遺伝子–組織特異的な機械学習モデルを構築して検証することにより、この解決法が実現可能であり、ドライバー変異やパッセンジャー変異の特定において、実験的な飽和変異誘発よりも効率が良いことを示す。これらのモデルとモデルによるそれぞれの変異の評価は、解釈可能であるよう設計されているため、ブラックボックス的な予測装置とはならない。我々はこれらのモデルを用いて、がん遺伝子における潜在的なドライバー変異の基本的枠組みを概説し、観察されたドライバー変異の全体像を形作る上での変異確率の役割を明らかにする。これらの基本的枠組みは、患者で新たに塩基配列解読された腫瘍の解釈や、さまざまな組織を網羅したがん遺伝子の腫瘍発生機構の研究に役立つだろう。

