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材料科学:高分子ガラスの最上層にゴム状表面をもたらす運動性勾配
Nature 596, 7872 doi: 10.1038/s41586-021-03733-7
携帯電話のディスプレイやOLEDテレビのスクリーン向けに関心が寄せられている超安定ガラスなど、多くの新材料の特性は、ガラス形成液体の表面の運動性が高く勾配を持つことに起因している。この表面運動性活性化の発見によって、ガラス形成体の挙動と、ガラス形成体から改良型材料を作製する方法に関する我々の理解が一新された。高分子ガラスでは、こうした界面の改質は、界面運動性の勾配の長さスケールに加えて、高分子鎖のサイズという第二の長さスケールが存在することにより複雑化する。今回我々は、シミュレーション、理論、時間分解表面ナノクリープ実験の結果を提示し、このガラス高分子表面の二重スケール性によって、絡み合いに至らない短い鎖からなる高分子であっても絡み合ったような過渡的なゴム状表面挙動の出現が駆動されることを明らかにする。我々は、この効果が、セグメントダイナミクスにおける勾配の重なりと鎖コンホメーション統計によって出現することを見いだした。このゴム状挙動は、高分子ガラスの摩擦、接着、表面修復などの応用の中核となる表面緩和の抑制に幅広い影響を及ぼし、その寿命は、材料の温度が下がるにつれて長くなる。表面層では、高分子物理とレオロジーの基本原理である時間–温度換算則(TTS)が一般的に破綻する。この知見によって、界面積が大きい高分子ガラスにおける長期特性の予測戦略の見直しが必要になる可能性がある。我々は、ナノコンポジットから薄膜まで、材料特性が界面に支配されるさまざまな巨大分子系において、この過渡的な界面エラストマー効果とTTSの破綻が普通に起こるはずであると予想する。

