Article
材料科学:方向性結合を用いた正二十面体準結晶の設計方法
Nature 596, 7872 doi: 10.1038/s41586-021-03700-2
正二十面体準結晶(IQC)は、長距離秩序を示すがいかなる方向にも周期性のない物質である。IQCは初めて報告された準結晶であるが、実験では金属合金でしか観察されておらず、他の物質では観察されていない。対照的に、他の対称性(特に正十二角形)の準結晶は、今ではいくつかのソフトマター系で発見されている。今回我々は、DNAオリガミ粒子を用いて実験的に実現され得るモデルパッチコロイドから構築されたIQC群を提示する。我々の合理的設計戦略によって、シミュレーションにおいて、強固に集合し方向性結合を通して目的のIQCを形成する系が得られる。このことは、2種類の粒子だけを含む最も単純な系を用いて、体心IQCと単純IQCの両方について例示されている。今回の設計の重要な特徴は、多くの粒子が完全には結合していない状態を生じさせるにもかかわらず、正二十面体結合ネットワークの伝播に有利に働く粒子間相互作用の幾何学である。我々の方法によって、IQCの基礎物理を探求するモデル系だけでなく、機能性準結晶材料を実現できる可能性のある手段も得られる。

