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惑星科学:極域のオーロラによる木星の全球的な上層大気の加熱
Nature 596, 7870 doi: 10.1038/s41586-021-03706-w
木星の上層大気は、木星が受ける太陽光の量から予測されるよりも大幅に高温である。磁気圏と大気を結合する過程によって、強いオーロラの放射や、磁極域における膨大なエネルギーの蓄積が生じるため、このエネルギーの再分配によって木星の他の部分が加熱されている可能性があると推測されてきた。しかし、熱圏大気大循環モデルの大半からは、オーロラのエネルギーが、高速で自転する木星の強風によって高緯度域に閉じ込められることが示されている。従って、重力波や下層大気から放出される音波による加熱など、他の熱源の可能性についての研究が続けられている。それぞれの機構は、木星の全球的な温度勾配に独特な特徴を残すことから、支配的な熱源が明らかになると思われるが、木星全体の高分解能データがないため、こうした勾配は決定されていなかった。今回我々は、極から赤道にわたる、経度方向と緯度方向の空間分解能が2度の木星の赤外分光観測結果について報告する。我々は、オーロラの極域から赤道にかけて温度が徐々に低下していることを見いだした。さらに、太陽風の圧縮によって駆動されていると思われる活動が高まった時期に、オーロラから伝搬している可能性がある惑星規模の高温構造が観測された。今回の観測結果は、木星の上層大気がオーロラのエネルギーの再分配によって主に加熱されていることを示している。

