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天文学:磁場が強く高速に自転する月程度の大きさの白色矮星
Nature 595, 7865 doi: 10.1038/s41586-021-03615-y
白色矮星は、質量が太陽の約8倍未満の星の進化の最終段階に相当し、他の星と同様に連星系に見られることが多い。連星系の軌道周期が十分に短ければ、重力波放射によりエネルギーを失い、2個の白色矮星が接触して合体するまで軌道が収縮することがある。こうした合体では、構成天体の質量に応じて、Ia型超新星が生じたり、大質量の白色矮星が生み出されたりする。後者の場合、白色矮星の残骸は、合体時に生じるはずの磁気ダイナモが強いために強く磁化され、軌道角運動量の保存によって高速で自転していると予想される。今回我々は、こうした特性を極端なまでに示す、白色矮星ZTF J190132.9+145808.7の観測結果について報告する。この星の自転周期は6.94分、表面を覆う磁場は600〜900メガガウス(MG)で、半径は2140+160−230 kmと月の半径よりわずかに大きい。このように小さな半径は、この星の質量が白色矮星の最大質量、つまりチャンドラセカール質量に近いことを示唆する。ZTF 190132.9+145808.7は、そのコアで高い密度に達するため、主にウルカ過程(ナトリウムの電子捕獲によるニュートリノ放射)を通して冷却されている可能性が高い。

