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地震学:熱応力の解放によって抑制された、コソにおけるリッジクレスト地震の余震

Nature 595, 7865 doi: 10.1038/s41586-021-03601-4

地熱地帯や火山地帯は、地震の引き金となる傾向がある。カリフォルニア州のコソ地熱地帯は、2019年のリッジクレスト地震(モーメントマグニチュードMw = 7.1)によって生じた地表地震断層のすぐ北にあり、地震時の応力変化が余震の引き金となったと考えられる地域である。しかし、この地域では余震は観測されていない。本論文では、コソでは、30年間の地熱生産によって、地熱貯留層内の剪断応力が激減したことを示す。コソ地熱貯留層で実際に観測されたように、貯留層の熱収縮によって当初は活発な地震活動が生じたが、その後、リッジクレスト地震活動の際には余震の駆動に利用できる応力が枯渇した。この応力の解放によって、貯留層の断層様式が変化し、余震の誘発が妨げられたのである。リッジクレスト地震の場合は異なっていたと思われるが、原理的には、こうした応力が解放された地帯が大地震の伝播を妨げる可能性がある。

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