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免疫学:腸内微生物相特異的なT細胞の胸腺での発達
Nature 594, 7863 doi: 10.1038/s41586-021-03531-1
ヒトとその微生物相は、相互に有益な関係を共進化させてきた。そこでは、ヒト宿主は微生物に快適な環境を提供し、微生物相は宿主に対して、栄養的な恩恵や病原体感染からの防御などの多くの利益を提供する。この関係を維持するには、腸管内に片利共生微生物を保持しながら、共生微生物に対する炎症性の応答を制限するという慎重な免疫バランスが必要である。T細胞による腸内微生物の抗原特異的な認識は、これまで報告されてきた。エフェクター細胞の分化は局所環境によって方向付けられるが、微生物相特異的なT細胞が胸腺でどのように教育されるかについては分かっていない。今回我々は、若齢期における腸への微生物相の定着が、腸の樹状細胞による微生物抗原の腸から胸腺への輸送につながり、これによって、微生物相特異的なT細胞の増殖が誘導されることを示す。微生物相特異的なT細胞は、一度末梢に出ると、病原性を持つか、関連病原体から防御することが可能になる。このようにして、発達中の微生物相は、胸腺および末梢のT細胞のレパートリーを形成・拡大させて、腸の微生物や病原体の認識の増強を可能にしている。

