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化学:リンを介したsp2–sp3結合によるアジンのC–Hフルオロアルキル化
Nature 594, 7862 doi: 10.1038/s41586-021-03567-3
フルオロアルキル基は、医薬品の物理的特性に多大な影響を与え、薬物動態プロファイルや薬力学プロファイルに関連するほぼ全ての指標に影響を及ぼす。薬剤候補には、次第にトリフルオロメチル(CF3)基やジフルオロメチル(CF2H)基が取り入れられるようになっており、農薬開発にも同じ傾向があることから、フルオロアルキル化の影響がヒト、昆虫、植物の枠を超えて移行することが示されている。こうした移行は、新たなフルオロアルキル化反応によって間違いなく促進されてきたが、複雑な薬らしい分子においてC–H結合をC–CF2X基(XはFまたはH)に直接変換する方法は、まれである。ピリジンは医薬品において最もありふれた芳香族ヘテロ環だが、薬剤開発で遭遇するような複雑な構造においてピリジルC–Hのフルオロアルキル化の達成に使えるのは、フルオロアルキルラジカルを経る方法だけである。今回我々は、ピリジン構成要素、薬物様断片、医薬品のC–H結合をフルオロアルキル誘導体に直接変換する、一連の実験的に安定なフルオロアルキルホスフィンを開発した。この方法では、官能基や配向基の事前導入は必要ない。この反応は、立体的にも電子的にも異なるさまざまなピリジンに対して耐性があり、ほとんどの場合、4位に対してのみ選択的である。この反応は、ホスホニウム塩の形成とその後のリン配位子のsp2–sp3結合(開発が遅れているC–C結合形成過程)を通して進行する。

