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神経科学:高速のにおい変動は嗅覚系に符号化され、行動を導く

Nature 593, 7860 doi: 10.1038/s41586-021-03514-2

においは乱流プルームに乗って運ばれて、急速な濃度変動をもたらし、こうした濃度変動には、におい源の成分や位置といった嗅覚的景観に関する豊かな情報が含まれている。しかし、哺乳類の嗅覚系が、そうした濃度変動の根底にある時間的構造を用いて環境についての情報を抽出しているかどうかは不明である。今回我々は、10 msのにおいパルスのパターンが、嗅覚受容器ニューロンで特異な応答を引き起こすことを明らかにする。オペラント条件付け実験において、マウスは、高速で変動するにおいの時間的相関を、最高40 Hzの周波数まで識別できた。画像化と電気生理記録では、こうした相関情報が、嗅球の出力ニューロンである僧帽細胞と房飾細胞の活動から容易に抽出できることが分かった。さらに、におい濃度の時間的相関は、複雑な気流が存在する自然的環境において、におい物質が同一の発生源に由来するのか、異なる発生源に由来するのかを高い信頼度で予測した。こうした課題を訓練したマウスでの、異なる周波数の人工的に相関させた刺激を用いた実験からは、マウスがにおいの時間的構造を使って空間に関する情報を抽出できることが示唆された。このように哺乳類の嗅覚系は、におい刺激の予想以上に高速な時間的特徴を捉えることができる。そしてこれが、においの時間的変動から空間についての情報を抽出することにより、におい源の識別や図地分離、においの位置特定といった重要な行動的課題を解決する能力を、動物に付与している。

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