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細胞生物学:ミトコンドリアの分裂シグネチャーの違いが、分解か生合成かを予測する

Nature 593, 7859 doi: 10.1038/s41586-021-03510-6

ミトコンドリアの分裂は高度に調節された過程で、その破綻は代謝や増殖、アポトーシスを変化させる可能性があり、調節不全は神経変性や心血管疾患、がんと結び付けられている。分裂機構の重要な構成成分には小胞体とアクチンが含まれ、これらが収縮を開始した後に、ダイナミン関連タンパク質1(DRP1)がアダプタータンパク質を介してミトコンドリア外膜に結合し、切断を推進する。ミトコンドリアの生活環では、分裂によって、新しいミトコンドリアの生合成と機能不全ミトコンドリアのマイトファジーによる除去の両方が可能になる。現在の分裂調節のモデルでは、これら2つの運命がどのように決定されるのかを説明できない。しかし、分裂は予測不可能であり、またミトコンドリアの形態は不均一で、回折限界以下の超微細構造的特徴を持つため、運命決定因子の解明は難しい。今回我々は、生細胞において構造化照明顕微鏡法を用いることで、ミトコンドリアの動的変化を捉えた。アフリカミドリザルのCos-7細胞とマウスの心筋細胞で数百の分裂を解析することにより、機能的にも機構的にも異なる2種類の分裂があることを見いだされた。辺縁部での分裂は、損傷を受けた物質がより小さいミトコンドリアに取り込まれてマイトファジーの対象になるのに対し、中央部での分裂はミトコンドリアの増殖につながる。両タイプの分裂はDRP1を介して起こるが、小胞体とアクチンを介した前収縮とアダプター分子MFFは、中央部での分裂のみを制御している。辺縁部での分裂はリソソームが接触した後に起こり、ミトコンドリア外膜タンパク質のFIS1によって調節される。こうした異なる分子機構によって、細胞が分裂をどのように独立に調節し、ミトコンドリアの異なる運命を引き起こすのかが説明される。

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