Perspective

高エネルギー物理学:データ駆動型手法が開く、高エネルギー密度物理学の未来

Nature 593, 7859 doi: 10.1038/s41586-021-03382-w

高エネルギー密度物理学は、温度と密度が極端に高い物質の研究に関わる物理学の分野である。そうした条件では高度に非線形なプラズマが生じ、通常は互いに独立して取り扱うことのできるいくつかの現象が強く結合するようになる。こうしたプラズマの研究は、天体物理学、核融合、基礎物理学に関する我々の理解に重要だが、このような極端な物理系に存在する非線形性と強い結合が、それらの理論的な理解や実験的な最適化を非常に難しくしている。今回我々は、これまで人間の研究者には非線形性が強過ぎるとされてきた極端な物理系の探究が、機械学習モデルとデータ駆動型手法によって様変わりしつつあると論じる。基本的な視点からは、我々の理解は、大規模なデータセットで複雑な相互作用を速やかに発見することのできる機械学習モデルの手法によって深めることができる。実用的な観点からは、最新世代の極端物理学施設では実験を(ほぼ毎日ではなく)毎秒複数回実行できるため、人間による制御から、実時間での診断データの解釈と物理モデルの更新に基づく自動制御へと移行しつつある。我々は、新たに生まれたこうした機会を最大限活用するために、統合的診断とデータ分析のための研究設計、訓練、ベストプラクティス、支援の観点から、研究コミュニティー向けの提案を行う。

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