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考古学:アフリカにおける既知最古のヒトの埋葬
Nature 593, 7857 doi: 10.1038/s41586-021-03457-8
ヒト族の埋葬行為の起源および進化は、強い関心と議論の的となっている。中期石器時代(MSA)のものとされるヒトの埋葬はアフリカでは極めてまれで、東アフリカでは知られていない。本論文では、ケニア沿岸部の熱帯台地にある洞窟遺跡パンガヤサイディ(Panga ya Saidi;PYS)のMSA層で発見された、7万8300 ± 4100年前の約2.5~3歳の小児の部分骨格について報告する。最近の発掘調査によって、小児が屈曲位で収められた土坑的遺構が明らかになり、埋葬土坑の内容物およびそれを取り囲む複数の考古学的地層の地球化学的分析、粒度分析、微細形態分析の結果、この土坑が意図的に掘られたものであることが示された。骨格要素の厳密な関節適合または良好な解剖学的関連性といったタフォノミー的証拠と、腐敗を示す組織学的証拠は、死後間もない遺体がこの場所で分解されたことを裏付けている。分解過程での不安定な関節のずれがほとんどあるいは全く認められないことは、充填空間[墓土(grave earth)]内での埋葬を示しており、これによって、PYSでの今回の発見は、アフリカでの既知最古のヒトの埋葬例となった。歯列に保存されている一部の原始的な特徴は、ヒトの出現過程において現代的形質が非漸進的に構築されたことを示す、最近増加している証拠を支持しているが、今回の部分骨格の形態評価の結果は、この標本がホモ・サピエンス(Homo sapiens)に属するものとして矛盾しない。PYSの埋葬は、MSAの集団がどのようにして死者を扱っていたかについての手掛かりをもたらす。

