地球科学:大陸深部のリソスフェアマントルのプリュームによる再クラトン化
Nature 592, 7856 doi: 10.1038/s41586-021-03395-5
クラトンは、数十億年にわたって安定を保っている地球の古い大陸地塊である。クラトンのマントルの根は、地球の大陸の長期にわたって安定した特徴としてよく知られているが、最近およびより遠い過去に崩壊したことを示す証拠も存在する。原生代と顕生代にリソスフェアが薄くなった時期があったにもかかわらず、多くのクラトンの下にあるリソスフェアは常に「回復」して150~200 kmの厚さに戻ったようであり、リソスフェアの厚さは太古代以降同程度であったと考えられている。数多くの研究が、リソスフェアの崩壊の機構に重点を置いてきたにもかかわらず、クラトンの下のリソスフェアを再クラトン化してそれらを維持した機構はよく分かっていない。今回我々は、12億7000万年前のマッケンジープリューム事象の影響を受けた領域を含む、カナダ北極域のクラトンリソスフェアの横断部全体にわたって、キンバライトに含まれるマントル捕獲岩と地震学特徴を調べた。我々は、スレーブクラトン北部の厚さ約200 kmのクラトンリソスフェアマントルの崩壊と再クラトン化において、プリューム上昇が重要な役割を果たしたことを立証する。我々は、数値モデルを用いて、マッケンジープリューム事象によって生成された浮力のある新しいメルト残渣が、2つの厚いクラトン塊の間の薄くなったリソスフェアの領域にどのようにして捕獲されたかを示す。これらの結果によって、クラトンの根が大規模に崩壊した後、クラトンが回復して元のリソスフェアの厚さに戻る過程が特定された。この過程は、クラトンの歴史の中で広範に存在し、クラトンマントルが年代と起源の異なるマントルかんらん岩のパッチワークになった機構に寄与している可能性がある。

