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ナノスケール材料:ナノ分散酵素によるポリエステルのほぼ完全な解重合

Nature 592, 7855 doi: 10.1038/s41586-021-03408-3

酵素や生体機構をポリマーとうまく結び付けることで、プラスチックの製造・利用・廃棄時にオンデマンドの修飾やプログラム可能な分解が可能になるが、それには固体マトリックス中での巨大分子基質との制御された生体触媒反応が必要になる。酵素微粒子を埋め込むことでポリエステルの分解が促進されるが、ホストの特性が損なわれるとともに、部分的なポリマー分解によって意図せずマイクロプラスチックの形成が加速される。今回我々は、深部に活性部位を持つ酵素をナノスケールで分散させることで、半結晶性ポリエステルを、プログラム可能な潜伏性と材料の完全性を伴う、主に鎖の末端部を介した前進的解重合によって分解できることを示す。この解重合は、ポリアデニル化によるメッセンジャーRNA分解に似ている。また、酵素–保護剤–ポリマー複合体を設計することで、活性部位が表面に露出した酵素を用いて前進性を達成することも可能である。酵素を2重量パーセント未満含有するポリカプロラクトンおよびポリ乳酸は数日で解重合され、その際、標準的な土壌堆肥中や家庭水道水中で最大98%のポリマーが小分子へと変換されるため、分離して生成物を堆肥化施設に埋め立てるという現在の必要性が完全になくなる。さらに、ポリオレフィンに埋め込まれたオキシダーゼは、活性を維持する。しかし、炭化水素ポリマーは、ポリエステルの場合のように酵素と密に会合することはなく、生成された反応性ラジカルは、巨大分子ホストを化学的に修飾できない。本研究は、基質選択性を調節して生体触媒的経路を最適化するための、酵素–ポリマー対形成と酵素保護剤の選択に向けた分子的指針をもたらすものである。今回の結果はまた、二次的な環境汚染や生物学的安全性に関する懸念を生み出さずに化学的に不活発な基質に取り組むには、固体酵素学、特に多段階酵素カスケードの徹底的な研究が必要であることも浮き彫りにしている。

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