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計算科学:水の臨界点に類似する量子磁気現象

Nature 592, 7854 doi: 10.1038/s41586-021-03411-8

水の気–液相転移では、大気圧において密度に不連続性がある。しかし、印加圧力を増大させることによって定まるこうした一次転移線は、統計熱力学における普遍的な概念である臨界点で終端する。相関量子物質では、電荷キャリア密度の不連続性を伴う同様の一次転移である、モット金属–絶縁体転移の線が臨界点で終端すると予想され、後に実験的に確認された。量子スピン系では、連続した量子相転移は、圧力、印加磁場、乱れによって制御されてきたが、不連続な量子相転移はあまり注目されてこなかった。幾何学的にフラストレートした量子反強磁性体SrCu2(BO3)2は、シャストリー・サザーランドによるパラダイムモデルをほぼ正確に実現するもので、磁化プラトー、低い束縛状態励起、異常な熱力学的性質、不連続な量子相転移などのエキゾチックな現象を示す。今回我々は、SrCu2(BO3)2に印加する圧力と磁場の両方を制御して、純粋なスピン系における臨界点の物理の証拠を提示する。我々は高精度比熱測定を用いて、水の場合と同様に、圧力–温度相図にも、異なる局所磁気エネルギー密度の相を分離する一次転移線があり、これがイジング臨界点で終端することを実証する。さらに我々は、最近開発された有限温度テンソルネットワーク法を用いて、今回のデータを定量的に説明する。これらの結果は、量子磁性における一次量子相転移に関する我々の理解を深めるものであり、異方性スピン相互作用がスピントロニクス用途に有用なトポロジカル特性を生み出すような物質に応用できる可能性がある。

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