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免疫学:自己攻撃性CXCR6+ CD8 T細胞はNASHにおける肝臓の免疫病変の原因となる

Nature 592, 7854 doi: 10.1038/s41586-021-03233-8

非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肥満に関連する全身性代謝疾患の兆候であり、肝臓病やがんの原因となる。代謝物の蓄積が肝臓での細胞ストレスと炎症を引き起こすが、NASHで起こる肝損傷の機序については解明が不十分である。今回我々は、ヒトのNASHの主要な特徴を備えた前臨床マウスモデル(以下、NASHマウスと呼ぶ)を使って、肝臓の免疫病理におけるT細胞の不可欠な役割を見いだした。組織常在性(CXCR6)に加え、エフェクター機能(グランザイム)と疲弊(PD1)の特性を併せ持った表現型のCD8 T細胞が、肝臓に蓄積することが分かった。肝臓のCXCR6+ CD8 T細胞は、転写因子FOXO1の活性が低いという特徴を持ち、NASHマウスとNASH患者で豊富に見られる。機構的には、IL-15がFOXO1の発現抑制とCXCR6の発現上昇を誘導することで、肝臓常在性CXCR6+ CD8 T細胞が、代謝刺激(酢酸や細胞外ATPなど)に対して感受性を持つようになり、これらが合わさって自己攻撃性が誘発される。NASHマウスやNASH患者の肝臓由来のCXCR6+ CD8 T細胞は、類似した転写シグネチャーを持ち、P2X7プリン受容体を介したシグナル伝達があると、MHCクラスI非依存的な自己攻撃により細胞を殺傷する。このような自己攻撃性CD8 T細胞による細胞の殺傷は、抗原特異的細胞による殺傷とは根本的に異なり、これが自己攻撃性T細胞免疫と防御的T細胞免疫を機構的に区別している。

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