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がん免疫学:黒色腫で見つかった細菌由来でHLAに結合するペプチド
Nature 592, 7852 doi: 10.1038/s41586-021-03368-8
ヒトの腫瘍にはさまざまな種類の細菌が定着しており、腫瘍中で増殖して免疫機能を変化させ、ついにはがん患者の生存や治療応答に影響を及ぼすことが知られている。しかし、細胞内細菌に由来する抗原が、腫瘍細胞のヒト白血球抗原クラスIおよびII(それぞれHLA-IとHLA-II)分子によって提示されるのかどうか、また、こうした抗原が腫瘍浸潤T細胞免疫応答を引き起こすのかどうかは明らかになっていない。今回我々は、16S rRNA遺伝子塩基配列解読とHLAペプチドミクスの手法を用いて、黒色腫でHLA-IとHLA-II分子上に提示される細胞内細菌由来ペプチドのレパートリーを明らかにする。17の転移性黒色腫(9人の患者に由来)の解析から、248の独特なHLA-Iペプチドと、35の独特なHLA-IIペプチドが見つかり、これらは41種の細菌に由来していた。我々は、異なる患者の腫瘍、あるいは同じ患者の異なる腫瘍で繰り返し見られる細菌ペプチドを特定した。今回の研究から、細胞内細菌に由来するペプチドが腫瘍細胞により提示されて免疫応答性を誘発し得ることが明らかになり、この結果から、細菌が免疫系の活性化や治療応答に影響する機構についての手掛かりが示された。

