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神経科学:マウス視覚系におけるスパイク発火観測で明らかになった機能的階層性

Nature 592, 7852 doi: 10.1038/s41586-020-03171-x

哺乳類の視覚系の解剖学的構造は、網膜から大脳新皮質まで、階層的に組織化されている。しかし、この階層性全体にわたる細胞レベルの機能的相互作用の直接観測は、多数の脳領域から活動を同時記録するのが困難であることから、まだ行われていない。今回我々は、一連の視覚刺激に反応中のマウス脳において、6つの皮質領域と2つの視床領域の数万ユニットのスパイク発火活動を観測して得られた、大規模な公開データセットを提示する。このデータセットは、アレン脳オブザーバトリー(Allen Brain Observatory)の一部を構成する。相互相関解析を用いたところ、視覚刺激中の領域間の機能的接続性の組織化が、アレン・マウス脳接続アトラスの解剖学的構造の階層性に対応していることが明らかになった。また、4つの古典的な階層性の基準(反応潜伏時間、受容野サイズ、運動格子への位相固定、反応減衰の時間スケール)の全てが、この階層性と相関していることが分かった。さらに、視覚課題実行中に得られた記録からは、神経活動と行動選択の相関が、この階層性に沿って高まることも示された。本研究は、階層的に組織化された皮質および視床の視覚領域全体における符号化と信号伝播を理解するための基盤を提供するものである。

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