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免疫学:CTLA-4遮断は解糖能の低い腫瘍においてTreg安定性の低下を促す
Nature 591, 7851 doi: 10.1038/s41586-021-03326-4
腫瘍微小環境において代謝競合を制限することにより、免疫療法の有効性を高められる可能性がある。CD28シグナル伝達は、活性化されたT細胞のグルコース代謝で重要な役割を担っていることから、T細胞の代謝バイオセンサーだと考えられている。対照的に、CTLA-4の結合は、T細胞の解糖能を低下させることが知られている。今回我々は、腫瘍細胞の解糖能との関連で、腫瘍内T細胞の代謝適応度に対するCTLA-4遮断の影響について調べた。その結果、CTLA-4の遮断は、特に解糖能の低い腫瘍で、免疫細胞の代謝適応度と浸潤を促進することが分かった。これに対応して、抗CTLA-4抗体による治療では、解糖能に欠陥がある腫瘍を持つマウスの治療結果が改善された。特に、解糖能に欠陥のある腫瘍において、腫瘍特異的なCD8+ T細胞応答が、IFNγ産生細胞やTNF産生細胞への変換に結び付く腫瘍浸潤制御性T(Treg)細胞の表現型や機能の不安定化と相関していたことは重要である。我々はまた、in vitroで解糖能の高い腫瘍微小環境と低い腫瘍微小環境を模擬して、Treg細胞の不安定化に対するCTLA-4遮断の影響が、Treg細胞の解糖能とCD28シグナル伝達に依存していることを明らかにした。これらの知見は、グルコースに対する腫瘍の競合を低下させることにより、CTLA-4遮断の治療作用が促進される可能性を示しており、従って、腫瘍の解糖を阻害する薬剤との併用を支持するものである。さらに、これらの結果から、抗CTLA-4抗体療法が、グルコース存在下でTreg細胞の機能に干渉する機構が明らかになった。

