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物理学:ミリメートルサイズの質量間の重力結合の測定

Nature 591, 7849 doi: 10.1038/s41586-021-03250-7

重力は、既知のあらゆる基本的な力の中で最も弱く、現代物理学に対して最も重要な未解決問題のいくつかを提起している。つまり、重力は、物理学の標準模型の範囲内での統一を依然として阻んでおり、その根底にある概念が量子論とは根本的に切り離されているように思われるのである。従って、あらゆるスケールで重力を実験的に検証する試みは重要である。これまでのそうした検証は、主にキログラム以上のスケールの巨視的な質量を用いたものであった。今回我々は、金でできた半径1 mmの2つの球体間の重力結合を示し、これによって、100 mg以下の重力源の領域に踏み込んだ。重力源質量の位置を周期的に変化させることで、重力の空間的なマッピングが可能になった。重力ポテンシャルの非線形性の結果として、線形結合と二次結合の両方が観測された。今回の結果は、重力測定のパラメーター空間を、単一の小さな重力源質量や低い重力場強度へと広げるものである。今回の方法論の改良によって、重力をプランク質量以下の物体の結合力として分離することが可能になるだろう。今回の成果は、まだ調べられていない微視的な重力源質量の領域への道を開くものであり、それによって基本相互作用の研究が可能になるとともに、重力の量子的性質を探求する道筋が得られる。

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