Perspective

遺伝学:リスク予測研究における多遺伝子スコアの報告基準の改善

Nature 591, 7849 doi: 10.1038/s41586-021-03243-6

多遺伝子リスクスコア(PRS)は、複数のゲノム規模関連解析の結果を集計したものであることが多く、遺伝学を用いた疾患リスクの推定において、初期の発見努力と臨床応用の間の隔たりを埋めることができる。しかし、これらのリスクスコアの応用や報告には大きなばらつきがあり、これがPRSの臨床診療への橋渡しの妨げとなっている。本論文では、ClinGen(Clinical Genome Resource)の複雑疾患ワーキンググループと多遺伝子スコア(PGS)カタログの共同研究の一環として、遺伝的リスク予測研究(GRIPS)声明をこの分野の現状を反映するように改善した、多遺伝子リスクスコア報告基準(PRS-RS)を提示する。疫学、統計学、疾患特異的な応用、導入、政策に関して専門家からの意見を取り入れた、この包括的な報告の枠組みでは、特に最終的な臨床応用に関して、PRSの解釈と評価に必要とされる最小限の情報が定義されている。項目は、研究対象集団の詳細な説明から、PRSの開発と検証を行うための統計手法、これらのスコアの潜在的な制約に関する考察まで多岐にわたる。さらに我々は、データの利用可能性と透明性の必要性を強調するとともに、研究者に対して、再現性や比較ベンチマークの促進のためのPGSカタログを通したPRSの登録と共有を推奨する。これらの基準は、既存の標準および存在論に基づいて構造化された形式で提供されており、PRSを報告する際にこの枠組みを使うことで、臨床診療への橋渡しが促進され、最善の方法の定義に向けて前進するだろう。

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