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神経科学:アカゲザルにおける新規選択に関わる神経機構の活性化と撹乱

Nature 591, 7849 doi: 10.1038/s41586-020-03115-5

価値に導かれて意思決定を行う能力を媒介する神経機構については、ヒトと動物の両方で大きな関心を集めてきた。動物実験では、一般に長期的な訓練が行われる。一方、現実世界での選択は、新たな選択肢の間で自発的に行われなくてはならないことが多い。そのため、動物研究で標的とされる神経機構は、ヒトでの画像化研究で一般的な、新たな意思決定に必要とされる機構とは異なる可能性がある。今回我々は、霊長類では内側前頭皮質(MFC)が、未経験の選択肢に対する新たな推論選択に関与していることを明らかにする。実験でアカゲザル(Macaca mulatta)は、新たな選択肢の価値を、過去に経験した選択肢の構成要素との類似性を介して自発的に推論した。機能的磁気共鳴画像化(fMRI)からは、この能力がMFCによって媒介されていることが示唆された。MFCは、サルではこれまであまり研究されてこなかった脳領域である。MFCの活動は、新規選択肢と既知選択肢の間で異なった比較処理が行われることを反映していた。MFCでの選択肢の多次元表現には、空間ナビゲーションでよく知られているグリッド細胞のものに似た符号化機構が用いられており、新規の意思決定を行う際には、この非物理的空間内で次元が統合されていた。対照的に、眼窩前頭皮質は、特定の物体に基づく価値表現を保持していた。また、MFCを超音波で低侵襲的に撹乱すると、新規選択の価値評価が変化したが、隣接組織を同様に撹乱してもそうした変化は見られなかった。

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