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実験物理学:定常状態マイクロバンチングの機構の実験的実証

Nature 590, 7847 doi: 10.1038/s41586-021-03203-0

光子源として粒子加速器を使用することで、科学技術の進歩が可能になった。現在、そうした光子源の主力は、蓄積リング型シンクロトロン放射光施設と線形加速器型自由電子レーザーである。シンクロトロン放射光施設は、高い繰り返し周波数で光子を供給するが、時間的にインコヒーレントな性質があるため、比較的出力が低い。自由電子レーザーは、高いピーク輝度の放射光を生成するが、その繰り返し周波数には駆動源による制限がある。テラヘルツスケールから極端紫外の波長の繰り返し周波数の高い高出力放射を生成させる方法として、定常状態マイクロバンチング(SSMB)機構が提案されている。これは、電子蓄積リングにおいて、定常状態ターンバイターン方式に基づきマイクロバンチングによって可能になる、放射光の多粒子コヒーレント増強を用いることで達成される。SSMB機構を実際の装置で実証することは、将来の光子源としてのSSMBの可能性を明らかにする重要な一歩である。今回我々は、SSMB機構の実験的実証について報告する。我々は、擬アイソクロナスリングに蓄積された電子バンチが、1064 nm波長のレーザーによってエネルギー変調が誘起されて1周を終えた後、サブマイクロメートルのマイクロバンチングとコヒーレント放射を生成できることを示す。今回の結果は、電子の光学位相を、サブレーザー波長の精度でターンごとに相関させられることを立証している。我々は、この位相相関に基づいて、ターンごとに電子と相互作用する位相同期レーザーを適用することによってSSMBが実現されると予想する。今回の実証は、SSMBを用いた繰り返し周波数の高い高出力光子源の実現へのマイルストーンである。

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