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DNA修復:DNA損傷修復フォーカス形成機構としてのループ押し出し

Nature 590, 7847 doi: 10.1038/s41586-021-03193-z

DNA二本鎖切断(DSB)の修復は、ゲノムの完全性を保護するために不可欠である。DSBが生じた際には、PI3K関連ATMキナーゼがリン酸化されたヒストンH2AX(γH2AX)で修飾されたメガ塩基サイズのクロマチン領域の確立を迅速に開始し、これがDNA損傷応答フォーカス形成の核となる。しかし、これらのフォーカスが迅速に組み立てられ、核内に「修復の起こりやすい」環境を確立する仕組みは不明である。トポロジカルドメインはゲノムの三次元構造の重要な特徴で、転写や複製の範囲を区切る働きをするが、DNA修復過程への関与についてはほとんど分かっていない。今回我々は、トポロジカルドメインがDNA損傷応答の機能単位であり、γH2AX–53BP1クロマチン領域が的確に確立される手段となっていることを明らかにする。このようなクロマチン領域の確立の際には、DSBの両端で、同じ方向へのループ押し出しがコヒーシンに仲介されて起こることが示された。我々は、H2AXを含むヌクレオソームがDSBに係留されたコヒーシンの近くを通り過ぎていく際に迅速にリン酸化されるというモデルを提案する。この研究により、ゲノムの完全性の維持に染色体のコンホメーションが重要であることが明確になり、ループ押し出しによってクロマチン修飾が確立されることが明らかになった。

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