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天体素粒子物理学:暗黒物質アクシオンの量子増強探索

Nature 590, 7845 doi: 10.1038/s41586-021-03226-7

光の量子状態の操作によって、基礎物理学の探索を増強できる可能性がある。量子スクイージング技術の成熟と、量子不確定性によって制限される基礎物理学の探索の出現が重なったのは、ごく最近のことである。特に、量子色力学のアクシオンは、量子色力学の強いCP(荷電–パリティ)問題と暗黒物質の未知の性質という、基礎物理学における2つの重要な未解決問題の解決策をもたらす可能性がある。暗黒物質アクシオンの探索では、量子不確定性が基本的な雑音源として現れ、これによって検出に用いられる直交位相のオブザーバブルの測定が制限される。これまで、暗黒物質の探査でこの限界に達したものはほとんどなく、限界を超えたものは1つもなかった。今回我々は、真空スクイージングを用いて、暗黒物質の探索における量子限界を回避した。我々は、スクイーズド状態のマイクロ波周波数の電磁場を用意し、スクイーズした直交位相のみをほぼ雑音なく読み出すことによって、最近のいくつかの理論的予想によって支持されている質量範囲にわたり、アクシオンの探索速度を倍増させた。その結果、16.96〜17.12 μeVおよび17.14〜17.28 μeVのアクシオンの静止エネルギーウインドウの範囲内には、暗黒物質の証拠は見つからなかった。こうした量子限界を打破することで、量子限界に近づくと利益が減るのとは対照的に、雑音低減技術が限りない利点をもたらすことのできる、基礎物理学の探索の時代の幕が開かれる。

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