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神経回路:ショウジョウバエの雌における性的受容性の神経回路機構
Nature 589, 7843 doi: 10.1038/s41586-020-2972-7
配偶者の選択は、雌の生涯において最も重要な決定の1つである。雌のハエは膣板を開くことで交尾の意思を示し、求愛中の雄に交尾を許す。膣板の開放(VPO)は雄の求愛歌への応答として起こり、雌の交尾状態に依存している。これらの外受容性(求愛歌)と内受容性(交尾状態)の入力が統合されてVPOを調節する仕組みについては、まだ分かっていない。今回我々は、雌のキイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)の脳内で交尾の決定を行う神経回路の特性を明らかにした。VPOは、雌特異的な一対の下行性ニューロン(vpoDN)によって制御されることが分かった。このvpoDNは、キイロショウジョウバエ求愛歌の独特な特徴に同調する聴覚ニューロン(vpoEN)と、雌の交尾状態を符号化するpC1ニューロンから興奮性入力を受け取る。交尾後にvpoDNの求愛歌への応答は弱まるが、vpoENでは弱まらないことは、交尾した雌で受容性が低下する説明となる。この調節はpC1ニューロンを介して行われる。従ってvpoDNは、ショウジョウバエの雌で外部と内部の信号を直接統合して交尾の決定を制御している。

