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発生生物学:転写因子による卵母細胞の転写ネットワークの再構築

Nature 589, 7841 doi: 10.1038/s41586-020-3027-9

雌の生殖系列の発生過程では、卵母細胞は高度に特殊化した細胞となり、重要な母性因子を細胞質に貯蔵する。卵母細胞の成長は、原始卵胞から一次卵胞への移行時に開始し、大きな遺伝子発現の変化を伴うが、卵母細胞の成長を制御する遺伝子調節ネットワークは分かっていない。今回我々は、卵母細胞の成長を開始させるのに十分な転写因子セットを特定した。in vitroのマウス卵母細胞の発生系を用いた遺伝子発現の変化と機能的スクリーニングにより、それぞれが原始卵胞から一次卵胞への移行に不可欠な8つの転写因子が特定された。注目すべきことに、これらの転写因子群を強制的に発現させると、多能性幹細胞が受精能やその後の卵割の能力を持つ卵母細胞様の細胞に迅速に変換した。これらの転写因子誘導性の卵母細胞様細胞は、始原生殖細胞の指定、エピゲノムの再プログラム、および減数分裂を経ずに形成された。また、卵母細胞の成長および細胞系譜特異的なde novoのDNAメチル化は、始原生殖細胞で先に起こるエピゲノムの再プログラムとは分離可能であることが実証された。この研究は、卵母細胞の成長を調整する転写因子のコアセットを特定した他、卵母細胞様細胞が生殖生物学や医学のための独特な材料である卵細胞質の新しい供給源となり得る可能性を示している。

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