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量子物理学:4600 kmの距離にわたる宇宙–地上間統合型量子通信ネットワーク

Nature 589, 7841 doi: 10.1038/s41586-020-03093-8

量子鍵配送(QKD)は、安全な通信と情報転送を行えるようにできる可能性を持っている。実験室では、ポイント・ツー・ポイントQKDの実現可能性は32 cmの距離で行われた初期の概念実証から明らかで、この距離は後にデコイ状態QKDで100 km規模まで、さらに最近では測定装置無依存QKDで500 km規模まで延長された。実験室外でも、いくつかの小規模QKDネットワークの検証が行われている。しかし、地球規模のQKDネットワークには、広範囲に分散した多数のユーザーが使用できる、(理論的だけでなく)実際的に安全で信頼性の高いQKDネットワークが必要である。量子リピーターは、原理的にはそうした地球規模のネットワークに実行可能な選択肢をもたらす可能性があるが、現在の技術では展開できない。今回我々は、700以上のファイバーQKDリンクの大規模ファイバーネットワークと、2つの衛星–地上間高速自由空間QKDリンクを組み合わせた、宇宙–地上間統合型量子通信ネットワークを実証する。信頼性の高いリレー構造を用いることで、地上のファイバーネットワーク範囲は2000 km以上に及び、これによって現実的な装置の不完全性に対する実用的な安全性がもたらされ、長期的な信頼性と安定性が維持された。この衛星–地上間QKDでは、典型的な衛星パスについて47.8キロビット毎秒の平均秘密鍵速度が達成され、この値はこれまでに達成された値の40倍以上である。また、今回の衛星–地上間QKDのチャネル損失は静止衛星–地上間のチャネル損失と同等であり、これによって地球同期衛星を経由した、より汎用的で超長距離の量子リンクの構築が実現可能になった。さらに、ファイバーQKDリンクと自由空間QKDリンクを統合することによって、QKDネットワークは2600 km以上離れたリモートノードまで延長され、ネットワーク中のあらゆるユーザーが互いに総距離4600 kmまで通信可能になった。

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