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細胞生物学:マクロファージ由来のグルタミンは衛星細胞と筋肉の再生を促す
Nature 587, 7835 doi: 10.1038/s41586-020-2857-9
筋肉の再生は、マクロファージの浸潤とその結果起こる衛星細胞の活性化により維持されている。マクロファージと衛星細胞はさまざまな方法で情報伝達を行うが、それらの代謝的な相互作用についてはこれまで調べられてこなかった。今回我々は、マウスモデルにおいて、筋肉の損傷および老化が、グルタミンの組織内制限により特徴付けられることを示す。グルタミンレベルが低いと、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ1(GLUD1)によるグルタミン酸化を代償として、グルタミンシンテターゼ(GS)活性の亢進を介してグルタミンを分泌する代謝能力がマクロファージに付与される。Glud1ノックアウトマクロファージは構成的に高いGS活性を示し、グルタミンの不足を回避した。グルタミン輸送体SLC1A5を介した衛星細胞によるマクロファージ由来のグルタミンの取り込みは、mTORを活性化し、衛星細胞の増殖と分化を促進した。その結果、GLUD1のマクロファージ特異的な欠失や薬理学的阻害は、急性損傷や虚血、老化に応答して、筋肉の再生と機能的回復を改善した。逆に、衛星細胞でのSLC1A5の阻害や、マクロファージでのGSの不活性化は、衛星細胞の機能や筋肉の再生に負の影響を及ぼした。これらの結果は、衛星細胞とマクロファージの間には、マクロファージ由来のグルタミンが衛星細胞の機能を維持するという代謝的クロストークが存在することを明確に示している。従って、GLUD1を標的とすることは、損傷した筋肉や老化した筋肉を再生するための治療機会となる可能性がある。

