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微生物学:細菌のアルゴノートヌクレアーゼによるDNAの標的化と干渉
Nature 587, 7835 doi: 10.1038/s41586-020-2605-1
真核生物において、保存されたアルゴノートタンパク質ファミリーのメンバーは、低分子ガイドRNAを用いてmRNA標的を見つけ出し、遺伝子発現を調節したり、可動性遺伝因子を抑制したりする。アルゴノートは、多くの細菌やアーキアの種にも存在する。原核生物のいくつかのアルゴノートタンパク質は、真核生物のタンパク質とは異なり、低分子ガイドDNAを用いてDNAを切断する。この過程はDNA干渉として知られている。しかし、DNA干渉の天然での機能や標的はほとんど解明されておらず、DNAガイドの生成機構や標的を識別する機構も分かっていない。今回我々は、in vivoで酪酸菌の一種Clostridium butyricum由来の細菌アルゴノートヌクレアーゼ(CbAgo)の活性を解析した。その結果、CbAgoは多コピーの遺伝的エレメントを標的として、プラスミドの増殖やファージによる感染を抑制することが分かった。CbAgoは、相同配列間のDNA干渉を誘導し、標的DNAの二本鎖切断部位でDNA分解を開始させる。座位特異的な低分子ガイドDNAのCbAgoへの積み込みは、CbAgoが持つエンドヌクレアーゼ活性と細胞の二本鎖切断修復装置の両方に依存している。同様の相互作用は、CRISPR適応の際の新しいスペーサーの獲得についてもこれまでに報告されており、Agoヌクレアーゼをコードする原核生物ゲノムは、CRISPR–Cas系を豊富に含んでいる。これらの結果から、DNA干渉のガイドを生成する分子機構が明らかになり、また、原核生物の防御系による外来核酸の認識には共通の原理が関与していることが示唆された。

