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神経科学:注意の欠落およびメディア・マルチタスキングから予測される記憶障害
Nature 587, 7832 doi: 10.1038/s41586-020-2870-z
デジタルメディアやデジタル技術の急増を受け、研究者、教育者、一般市民から、「アテンション・エコノミー」が日々の生活で果たす役割についての意見が多く発せられるようになってきている。現在のデジタル文化の興隆とともに、なぜ人は時によって物事を覚えたり忘れたりするのか、なぜ物覚えの良い人と悪い人がいるのかという、古くからの科学的疑問が浮上している。今回我々は、自発的な注意の欠落が記憶の獲得と負に相関するかどうか、注意欠落の瞬間で、複数人にわたり、日常のメディア・マルチタスキングの程度に応じて調べた。80人の若年成人(平均年齢21.7歳)を対象に目標指向型のエピソード記憶の符号化と想起のタスクを課し、注意の指標としてその間の脳波記録と瞳孔計測を行った。被験者の特性レベルの持続的注意は、タスクに基づく指標およびアンケートによってさらに定量化した。我々は、試行ごとの想起データを用いて、記憶獲得の直前の連続した注意の欠落(後頭部のα波出力と瞳孔の直径で判定)が、目標の符号化と記憶の神経信号の減弱、そして行動的な忘却と相関することを示す。特性レベルの注意欠落を示す別の指標でも、注意欠落の神経検査と記憶成績の関係性や、メディア・マルチタスキングと記憶の関係性が示された。注意の欠落は、なぜその瞬間に覚えたり忘れたりするのか、そしてなぜ記憶力に個人差があるのかについての理由を部分的に説明する。より重度のメディア・マルチタスキングは、注意欠落と忘却の傾向増大と関連していた。

