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構造生物学:クライオ電子顕微鏡による原子分解能でのタンパク質構造決定

Nature 587, 7832 doi: 10.1038/s41586-020-2833-4

単粒子クライオ電子顕微鏡法は、生体高分子の三次元構造を解くための強力な手法である。透過型電子顕微鏡や検出器、自動処理法の技術的進展を、使いやすい画像処理ソフトウエアや向上が続く計算能力と組み合わせることで、クライオ電子顕微鏡法はこの10年間で好結果を収め、用途が拡大中の技術となった。原子モデル構築は、4 Åより高い分解能で可能となり始めるが、タンパク質構造決定で真の原子位置を直接可視化するにはもっと高い(1.5 Åを超える)分解能が必要とされ、こうした分解能はクライオ電子顕微鏡ではまだ達成されていない。原子が占める位置の直接可視化は、タンパク質が触媒する化学反応の機構の解明や薬剤がタンパク質に結合してその機能を妨げる仕組みを研究するのに不可欠である。今回我々は、アポフェリチンの1.25 Å分解能での構造を報告する。これは新規に開発された電子顕微鏡を使うクライオ電子顕微鏡法で得られたもので、構造の詳細さは我々が知る限りで初めてのレベルである。このアポフェリチン構造は、再構成に関する現在の世界記録(1.54 Å分解能)の約2倍の三次元情報量を持つ。我々は、アポフェリチン中の個々の原子を可視化し、水素原子の密度を見て、単一原子の化学修飾を画像化することができた。分解能の名目上の向上以外にも、我々はクライオ電子顕微鏡密度図の質の大幅な改良を達成しており、これは構造ベースの創薬でのクライオ電子顕微鏡使用と密接に関係している。

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