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代謝:紫色光はオプシン5を発現する視床下部ニューロンを介して熱産生を抑制する
Nature 585, 7825 doi: 10.1038/s41586-020-2683-0
Gタンパク共役受容体であるオプシンファミリーは、動物では光検出に使われている。そのうちオプシン5(別名ニューロプシンまたはOPN5)は、紫色の可視光に感受性のある高度に保存されたオプシンである。マウスでは、OPN5は網膜や皮膚の光受容体として知られているが、視床下部の視索前野(POA)でも発現している。本論文では、Opn5を発現するPOAニューロンが褐色脂肪組織(BAT)の熱産生を調節する光感知経路について報告する。我々は、Opn5が、複数の温度調節神経核からシナプス入力を受けているグルタミン酸作動性の熱感知POAニューロンで発現していることを示す。また、Opn5発現POAニューロンはBATに軸索を投射し、これを化学遺伝学的に刺激するとBATの活性が低下することが示された。Opn5ヌルマウスは、BATの過剰活動や体温の上昇を示し、低温曝露時には過剰な熱産生が見られた。さらに、低温曝露時に紫色光照射を行うと、野生型マウスではBATの温度が直ちに低下したが、Opn5ヌルマウスではそうした抑制は見られなかった。ex vivoでの細胞内cAMP濃度の直接測定からは、Opn5発現POAニューロンが、紫色光刺激によりcAMP濃度を上昇させることが示された。従って今回の解析から、脳深部に、通常はBATの熱産生を抑制している紫色光感受性光受容体が存在することが突き止められた。

