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発生生物学:ケラチンは哺乳類胚で非対称に受け継がれる運命決定因子である

Nature 585, 7825 doi: 10.1038/s41586-020-2647-4

哺乳類の胚は子宮に着床するために、最初に2つの細胞系譜、すなわち胎仔を形成する多能性の内部細胞塊と、胎盤を形成する外側の栄養外胚葉層を指定する。多くの生物では、非対称に受け継がれる運命決定因子が細胞系譜の指定を駆動するが、これは、哺乳類の初期発生過程には当てはまらないと考えられてきた。今回我々は、ケラチンによって組み立てられる中間径フィラメントが、哺乳類の胚において非対称に受け継がれて運命決定因子として機能することを示す。ケラチンは、Fアクチンや微小管とは異なり、細胞骨格の最初の主要な構成要素で細胞間変動が大きく、そうした変動を引き起こすのはBAFクロマチンリモデリング複合体の不均一性である。胚のライブ画像化から、ケラチンは細胞分裂の際に外側の娘細胞に非対称に受け継がれるようになり、そこで皮層を安定化して頂端部の極性化とYAP依存性のCDX2発現を促進し、胚の最初の栄養外胚葉細胞を指定することが分かった。まとめると我々のデータは、栄養外胚葉と内部細胞塊の分離の前に現れる細胞間の不均一性が、ケラチン調節の差異を介して細胞系譜の運命に影響を及ぼす機構を明らかにしており、発生中の中間径フィラメントの初期機能の1つを特定している。

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