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加齢:加齢に伴うメチルマロン酸の蓄積は腫瘍プログレッションを促進する
Nature 585, 7824 doi: 10.1038/s41586-020-2630-0
がんのリスクやがん関連死亡率は、ヒトでは65歳を過ぎると大幅に上昇する。とはいえ、加齢とがんの間の複雑な関係についての我々の理解はまだ初期段階にある。数十年にわたって、この関連性は高齢者では突然変異誘発物質への曝露時間が長いことに起因すると考えられてきた。しかしこの考え方は、食餌や運動、代謝の老化速度を標的とする低分子についてすでに確立されている役割を説明するものではない。今回我々は、加齢に伴って起こる代謝の変化が、腫瘍のプログレッションや悪性度に有利に働く全身環境を生み出し得ることを示す。具体的には、高齢者の血清中では、プロピオン酸代謝の副産物であるメチルマロン酸(MMA)のレベルが上昇しており、これが腫瘍プログレッションのメディエーターとして機能することが分かった。我々はその起源が、SOX4発現を誘導してその結果転写の再プログラム化を促すというMMAの能力にあり、これががん細胞に悪性特性を付与することを明らかにした。従って、MMAの蓄積は加齢とがんのプログレッションの間の関係性を示すものであり、MMAが進行がん腫の有望な治療標的であることを示唆している。

