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遺伝学:枯草菌における機能的に分離した転写と翻訳

Nature 585, 7823 doi: 10.1038/s41586-020-2638-5

転写と翻訳の密接な共役は、細菌の遺伝子発現を特徴付ける性質だと考えられている。パイオニアラウンドのリボソームは、RNAポリメラーゼ(RNAP)への物理的な結合と、RNAPとの速度論的な連携の両方を行うことができ、これによって翻訳に基づく減衰とRNAの品質管理を含む共転写調節のためのシグナル統合ハブが形成される。しかし、転写と翻訳の共役と、その広範な機能的結果が、大腸菌(Escherichia coli)以外の細菌でも実際に基本的性質であるのかどうかは分かっていない。今回我々は、RNAPは、グラム陽性モデル細菌の枯草菌(Bacillus subtilis)ではパイオニアラウンドのリボソームより速く動き、この「暴走転写(runaway transcription)」によって、全体的なRNA監視と新生RNAの翻訳制御の両方で代替的な規則が作られていることを示す。特に、枯草菌でRNAPが共役していないことは、Rho依存的転写終結の役割の低下、ならびにリボスイッチとRNA結合タンパク質を用いるmRNAリーダー配列が広く見られることの説明となる。さらに広く見た場合、細菌ドメイン全体にわたる異なる複数の門において、暴走転写の広範なゲノムシグネチャーが特定された。我々の結果は、RNAPとリボソームの共役した動きは、細菌に一般的な特徴ではないことを示している。そうではなく、翻訳と共役した転写と暴走転写は、原核生物においてゲノム特異的な調節機構を決定する2つの主な遺伝子発現様式となっている。

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