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がん治療:RNAワクチンはチェックポイント阻害剤の治療歴のある黒色腫において免疫を誘導する
Nature 585, 7823 doi: 10.1038/s41586-020-2537-9
標的化した免疫応答を活性化するワクチンによるがん患者の治療は、概念的には魅力的だが、難治性腫瘍の末期患者におけるがんワクチンの試験は成功していない。黒色腫FixVac(BNT111)は、黒色腫で広範に見られる4つの非変異型の腫瘍関連抗原を標的としたリポソームRNA(RNA-LPX)の静脈内投与ワクチンであり、我々は現在、この黒色腫FixVacを、進行黒色腫患者を対象とした第I相用量漸増ヒト初回投与(first-in-human)試験において試験中である(Lipo-MERIT臨床試験、ClinicalTrials.gov登録番号:NCT02410733)。本論文では、黒色腫FixVac単独、あるいは免疫チェックポイント分子PD1阻害剤との併用が、チェックポイント阻害剤(CPI)の治療歴のある、切除不能の黒色腫患者において持続性の客観的応答をもたらすという探索的中間解析で得られたデータを報告する。臨床応答は、ワクチン抗原に対する強力なCD4+およびCD8+ T細胞免疫の誘導を伴っていた。一部の応答例での抗原特異的な細胞傷害性T細胞応答は、養子T細胞療法で典型的に報告されている程度に達し、持続性のあるものだった。今回の知見は、RNA-LPXによるワクチン接種は、CPI治療歴のある黒色腫患者において強力な免疫療法となることを示しており、また非変異型で共通の腫瘍抗原をがんワクチン接種の標的とすることの一般的な有用性を示唆している。

