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免疫学:微生物相の粘膜曝露あるいは全身曝露がB細胞レパートリーを形作る
Nature 584, 7820 doi: 10.1038/s41586-020-2564-6
微生物相の定着は、B細胞の顕著な刺激や免疫グロブリンの誘導を引き起こすが、多くのタクソンが定着した哺乳類は、非常に複雑で個体ごとに異なる免疫グロブリンレパートリーを持つ。今回我々は、無菌マウスにおいて、異なる微生物タクソンへの規定の一過的な曝露を行う単純化モデルを用いて、微生物相がB細胞プールとその機能的応答性を形作る仕組みを調べた。我々は、B細胞の細胞集団と単一細胞の免疫グロブリンレパートリーの発達を、高深度塩基配列解読によって追跡した。その結果、腸粘膜での微生物曝露が、無菌マウスでの応答や微生物相の静脈投与による全身曝露後に生じた多様なレパートリーとは異なるオリゴクローナルな応答を生じさせることが分かった。主に細胞表面抗原に結合するIgAのレパートリーは、微生物投与量を増加させても拡大しなかったが、全身曝露では投与量を増加させると、IgGレパートリーが微生物の細胞質抗原および細胞表面抗原の両方に対して拡大した。これらの微生物曝露は、主に記憶細胞段階や形質細胞段階で、B細胞において特徴的な免疫グロブリン重鎖レパートリーを誘導した。異なる微生物タクソンへの連続した全身曝露ではIgGレパートリーが多様化して特異性の異なる応答が促進される一方、連続した粘膜曝露ではレパートリーが制限されて重複し、IgAの最初の結合特異性が低下した。これは、致命的な敗血症を回避する必要がある全身曝露へは柔軟に応答するのに対し、粘膜における宿主と微生物の相利共生の一般的な性質を反映する粘膜曝露には制限された応答をするという対比を示している。

