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構造生物学:代謝型GABA受容体活性化の構造基盤
Nature 584, 7820 doi: 10.1038/s41586-020-2408-4
代謝型γ-アミノ酪酸受容体(GABAB)は、中枢神経系でのシナプス応答の調節に関わっており、嗜癖から精神病にわたる多様な神経心理学的状態に関係するとされている。GABABはGタンパク質共役受容体のクラスCに属し、その機能の主体は、GB1およびGB2の2種類のサブユニットから恒常的に形成されるヘテロ二量体である。各サブユニットは1個の細胞外VFT(Venus flytrap)ドメインを持ち、それがカノニカルな7回膜貫通ドメインに結合している。今回我々は、ヒト完全長GB1–GB2ヘテロ二量体の4つのクライオ電子顕微鏡構造を明らかにした。1つは不活性なアポ状態の構造、2つはアゴニストに結合した中間体の構造、もう1つはヘテロ二量体にアゴニスト1個と正に働くアロステリック調節因子1個が結合した活性型の構造である。これらの構造にはかなりの相異が見られ、GABABの独特な活性化機構の基盤となる複雑な動きが明らかになった。今回の結果は、アゴニストが結合するとGB1のVFTドメインが閉じ、それによって一連の変化が引き起こされ、まず2個の膜貫通ドメインが再配置されて、膜貫通ヘリックス6が並んで密に接触するようになり、最終的には、てこに似た機構でGB2膜貫通ドメインのコンホメーションの再配置が誘発されて、下流のシグナル伝達が開始されることを示している。この活性状態は、正のアロステリック調節因子が二量体化した膜貫通ドメインの接触面に結合することによって安定化される。

