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免疫学:老化細胞を除去するCAR T細胞は老化関連病変を改善する

Nature 583, 7814 doi: 10.1038/s41586-020-2403-9

細胞老化は、細胞周期の安定的な停止と、組織微小環境を調節する分泌プログラムによって特徴付けられる。生理学的に、老化は前がん細胞の増殖を防ぐ腫瘍抑制機構であり、創傷治癒応答で有益な役割を担っている。病理学的には、老化細胞の異常な蓄積が、慢性的な組織障害を誘導する炎症環境を生じ、肝臓や肺の繊維症、アテローム性動脈硬化、糖尿病、変形性関節症などの疾患の一因となる。従って、マウスにおいて障害を受けた組織から老化細胞を除去すると、これらの病状を改善し、さらには長寿を促進する。今回我々は、老化細胞を標的とするキメラ抗原受容体(CAR)T細胞が、有効な老化細胞除去薬となり得るという治療概念を検証した。老化において広く誘導される細胞表面タンパク質としてウロキナーゼ型プラスミノーゲンアクチベーター受容体(uPAR)が特定され、uPAR特異的なCAR T細胞がin vitroとin vivoで老化細胞を効率よく除去することが示された。uPARを標的とするCAR T細胞は、老化を誘導する複合薬を投与された肺腺がんのマウスの生存を延長し、また化学的あるいは食餌により肝繊維症を誘導したマウスで組織恒常性を回復させた。これらの結果は、老化細胞を除去するCAR T細胞による老化関連疾患治療の可能性を明らかにしている。

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