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集団遺伝学:1万7795例のヒトゲノムにおける構造多様性のマッピングと特性解析

Nature 583, 7814 doi: 10.1038/s41586-020-2371-0

ヒト遺伝学研究における全ゲノム塩基配列解読の主要な目標の1つは、一塩基バリアント、小さな挿入や欠損(インデル)、構造バリアントをはじめとする、あらゆるタイプの多様性を調べることである。しかし、構造バリアントを研究するためのツールや情報資源は、より小さなバリアントのものより遅れている。今回我々は、スケーラブルなパイプラインを用い、高深度塩基配列解読した1万7795例のヒトゲノムにおいて構造バリアントのマッピングと特性解析を行った。部位頻度データを公開することで、我々の知る限りこれまでで最大の、全ゲノム塩基配列解読に基づく構造バリアントの情報資源が得られた。コード領域を変化させるまれな構造バリアントは1人当たり平均して2.9個あることが明らかになり、これらのバリアントは4.2個の遺伝子の遺伝子量や構造に影響を及ぼしていて、影響力の大きいまれなコード対立遺伝子の4.0〜11.2%を占めていた。計算モデルを用いたところ、構造バリアントがゲノム規模でまれな対立遺伝子の17.2%を占めると推定され、その有害な影響はコード対立遺伝子と同等と予測された。また、そのような構造バリアントの約90%は非コード欠失であった(ゲノム当たり平均19.1個)。我々は、15万8991個の非常にまれな構造バリアントについて報告し、2%のヒトが非常にまれなメガ塩基規模の構造バリアントを持ち、その半数近くで、均衡の取れたあるいは複雑な再配列が起きていることを示す。さらに我々は、遺伝子と非コードエレメントの遺伝子量感受性を推測し、エレメントのクラスや保存に関連する傾向を明らかにする。本研究は、全ゲノム塩基配列解読時代において、構造バリアントの解析や解釈を導く上で役立つだろう。

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